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桃の節句大作戦!!
今日(昨日)は楽しいひな祭りですよ。
本日はBASARAの織田軍によるひな祭りです。
一応信長×濃姫。
いつものごとく、モブが発生しておりますので、ご注意を。


*3/8 本文を修正。
 一回書いた奴が(ほぼ)全部消えてチキショー!とかなりながら打ったため色々ひどかった・・・。
 友人・穂積からの指摘(行間空け)とキャラの呼び方を修正しましたー。ありがとう穂積!

********
三月三日、桃の節句。
とはいっても、既婚者のみの織田軍には縁の薄い行事である。
「上総介様、失礼致しま・・・あら?」
いつもの如く、信長を起こしにきた濃姫は首を傾げた。
通常なら布団の中か、良くても半覚醒状態でぼんやりしている信長の姿がない。
「濃姫様ー、どうかしたんですか?」
「あら、蘭丸君。上総介様を見かけなかったかしら?」
「え、の、信長様ですか?」
「いつもならまだお休みになっているはずなのに・・・」
そういって蘭丸の方を見たが、何故か様子がおかしい。目が泳いでいる。
「・・・蘭丸君、」
「ら、蘭丸は何も知らないですよっ!!」
「嘘おっしゃい、顔に書いてあるわよ。何か知ってることがあるなら・・・」
「帰蝶」
「きゃっ!?」
背後から掛けられた声に驚いて振り向くと、光秀が立っていた。
「手を貸して頂きたい事があるのでご足労願いたい、と前田の奥方から言伝を預かっていますよ」
「まつから?何かしら・・・すぐに向かうわ」
ぱたぱたとその場を去っていった濃姫を見送った蘭丸は、大きく息をついた。
「は~~~~っ、危なかった・・・」
「全く・・・もう少し上手くごまかせないものですか?まぁ、子供には難しいでしょうがねぇ」
「誰が子供だ!」
「おやおや、図星を指されて怒るのは子供のすることですよ」
「なんだとー!」
「・・・卿らはいつまで漫才を続けるつもりかね?」
「あ、平茸!!」
廊下の奥から現れた久秀は、両手に色とりどりの布を抱えていた。
「帰蝶なら今前田の領地に向かいましたよ。後はあの二人がどれだけ足止めしてくれるか」
「出立を確認次第、各自速やかに作業に移るようにとのお達しだ。では、私は失礼するよ」

 ***

久秀の私室。
平時は主の趣味に合わせ、落ち着いた様子のこの部屋も、今日は色の洪水に見舞われていた。
その中央でなにやら工作に励んでいるのは、魔王・織田信長であった。
「はかどっているかね?」
「是非もないわ」
「それは何より。私も早朝から叩き起こされて部屋を明け渡した甲斐があったというものだ」
自室でやると露見するのは分かるがね、と皮肉交じりに話しかけても既に聞こえていないようである。
「久秀」
「何か」
「五人囃子の楽器は?」
「・・・太鼓、大皮、小鼓、笛、謡」
「む」
「殿――っうお!?」
「一益ゥ!」
「踏んでません!」
天井から危うく材料の上に下り掛けた一益が空いた場所へ移動する。
「報告」
「は。柴田殿・明智殿・蘭丸、全員対象の品を入手致しました。丹羽殿の作業も順調に進んでおります。
奥方様は、日没頃にお戻りになるかと」
「うむ」
「では」
天井裏に消えた一益を目で追って、久秀が呟く。
「白酒・桃の花・雛あられは確保・・・残るはちらし寿司・吸い物と卿の―」
「手伝えぃ」
「・・・やれやれ」

 ***

日もそろそろ暮れようとし始めた頃。
「殿!殿おぉ!!」
一益の声が城内に響き渡った。
「殿!」
「信長様、これ何ですかー?」
「それは三宝。三人官女の道具だ」
「む、これはどこに置けば良いのか・・・」
「さて・・・老人と若者、どちらが左大臣でしたかねぇ?」
「左大臣は老人のほうですよ。向かって右に飾ってください」
久秀の部屋の中では、織田軍男性陣が飾り付けに悪戦苦闘していた。
「何ぞ、一益」
「お・・・奥方様が・・・」
「上総介様!利家まで巻き込んで一体何を・・・え」
一益を押しのけて部屋に駆け込んだ濃姫は、そこで言葉を失った。
卓の上には、白酒、ちらし寿司、吸い物。
雛あられの脇には、桃の花が(枝ごと)生けてある。
そして中央には、飾り付けの途中で欠員の出ている雛飾りがあった。
「これは・・・」
「殿のご意向なんですよ。雛人形もなくてはさみしかろうと」
「奥方様は、雛飾りをお持ちになりませんでしたからな」
「濃姫様、これ信長様が作ったんですよ!」
当の本人は気恥ずかしいのか、そっぽを向いたままである。
「上総介様・・・」
濃姫の瞳から、涙が零れ出た。
「の、濃姫様!?」
「おや、泣かせてしまいましたねぇ、信長公?」
予想外の展開に動揺する蘭丸とからかう光秀を横目に、久秀が声を掛けた。
「卿が発案したのだ。責任を取るべきだろう?」
「そうですよ、殿」
一益も口を挟む。
「上総介様・・・ありがとうございます・・・」
「・・・フン。たわけが」
これしきのことで礼など言うな。
そう呟くと再び横を向いてしまった。
「さて、それでは奥方様にも飾り付けを手伝って頂きましょうか」
「へへ、今日は濃姫様と信長様がお雛様とお内裏様ですね!」
「ほほぅ、それでは我々は三人官女といったところですかねぇ?」
「・・・いや、普通五人囃子ではないかね?」
それぞれが好き勝手に騒ぎ、春の日は暮れていった。

********
織田軍オールスターズ。
役割分担は、
信長:雛飾り制作
蘭丸:ひなあられ調達
光秀:桃の花調達(結果太い枝ごと折ってきた)
勝家:白酒購入
長秀:料理担当
一益:各自の作業・濃姫の動向の確認
久秀:雛飾りの材料調達兼信長の相手

利家・まつ:濃姫の足止め
でした。
根性出せば早起きできる信長公。
なんだかんだいいながら濃姫が大事です。

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