ハッピーバレンタイン!
本日は久々にBASARA・信長×久秀×信長です。久秀一人称。
こんな表記なのは書いてるうちに分からなくなったから。
注意:イベントがイベントなので一応現パロです。
しかし詳しい設定が一切ありません(爆死)
シチュエーションなどはあまり深く気にしない方向でどうかお願いします。
あと、タイトルまではやってます。キッス。
では、OKな方は続きよりどうぞ。
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かりこりかりこりかりこりかりこり。
硬い物を齧る様な音が部屋に響き渡る。
ネズミやらリスの類を飼っている訳ではなく、音の発生源はれっきとした人間である。
「・・・信長公」
「何ぞ」
「煩いのだが」
苛立ちを隠さずに告げる。
癖なのかわざとなのか、信長が固いものを食べているとやたらと音が響く。
まあそれだけならいい。問題は。
「あと」
「む」
「重いのだが」
その信長が背中に寄り掛かって座っていることだ。
重いわ音は響くわで先程から一向に読書がはかどらない。
「・・・・・」
こり、と音をさせて渋々といった様に離れる。
そして、傍らの紙袋を物色し始めた。
バレンタイン、ということで互いにそれなりの数戦利品を手にしている。
最近は趣向を凝らした品も多く、なかなかに興味深い。
・・・ある同僚から「きのこ○山」をもらったときには殴ろうかと思ったが。
のし、と再び背中に重みを感じる。
実のところ、魂胆は大体見えているのだ。
『チョコを寄越せ』。
十中八九これだろう。
が、思い通りに動いてやるほどこちらも甘くはない。
無視を決め込んで読書に集中する。
と、テーブルに箱が置かれた。
中には小粒のチョコレート。
そして、隣で信長がこちらを見ていた。
「・・・何の趣向かね?」
問いかけても返答はない。
代わりに、ずい、と箱がこちらに押し出された。
食べろ、ということなのか。
珍しい。人に甘味をくれてやるなど普段からは想像もつかない行いだ。
もらうのを諦めて贈る方に回ったのか、と考えながらも一粒取る。
怒る様子もないところを見ると本当にくれるつもりのようだ。
明日は雪か、と思いながらも口に入れた。
―気づけばよかったのだ、その瞬間に奴が笑ったことに。
顎を掴まれ、無理やり唇を重ねられる。
口内に舌が進入し、先程食べたチョコを掠め取られる。
訳も分からぬまま解放され、呆然と信長のほうを見れば人から奪ったチョコを堪能している。
視線が合うと、にぃ、と笑ってこう言い放った。
「確かにもらったぞ、久秀」
「~~~~っ!!」
こうして、魔王はまんまとチョコをせしめたのだった。
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小動物のように菓子を食べるおっさん。
現代でも平茸は平茸です(笑
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